先日は半ば偶然にまずまずの距離でコミミズクを撮影することができました。
その日は夕方からちょっとしたインスピレーションに導かれいつもとは別の探鳥地へ。ハギマシコでもいないかと思って農道を走っていると、数ブロック離れたエリアに何台もの車が停まっています。
どうやらコミミ狙いのバーダーのようです。
近づくと数人の方が車外で三脚を構え、出現待ちをしていました。
ここでも撮影マナーは無視されているようですが、関わりを持ちたくもないので少し手前に車を停め様子を見ることにしました。
待つこと10分くらいで飛翔。
100mぐらい先の畑の脇から回り込んできました。
助手席の窓から数枚連写しましたが、距離があり過ぎるのと、無理な姿勢でホールドが甘いことと、多分SSが1/1600だったことが原因で全てブレ写真。
SSを1/25000に上げて次の機会を待ちました。
その後はなかなか現れません。
こちらはエンジンは切っていますが車内での待機なので寒さとは無縁ですが、皆さん完全装備であっても氷点下の気温の中、外での待ちは厳しそうです。年配者が多いようなのでちょっと心配にもなりますが。
やがて後ろに一台乗用車が停まりました。
この方達はこちら同様車外に出ず静観のようです。
ある意味有難い。
しばらくしてバックミラーで確認すると後方の車の方がドアを半開きにしてレンズを突き出しているのが目に留まりました。
慌ててその方向を見ると、なんと20m程前方の草むらにコミミがうずくまっていました。
こちらは気がつかなかったのですが、後方の車からは舞い降りるのが見えたのでしょうか。
周囲の枯れ草と同化した完全な保護色。
目が開いていなければ気が付かないぐらいの巧妙な偽装です。
こちらも静かに運転席のウインドウを降ろし撮影開始。
丁度サイドミラーにレンズ先端を乗せられる撮影角度だったのがラッキーでした。
この日は西の空に雲が掛かり夕方の斜光線に恵まれなかったので、光量的には厳しいものがありましたが、この時間帯にしてはまずまずの画が撮れたと思います。
当のコミミ君、一度だけ短く飛んで場所を移っただけで10分ほどその場に滞在。
前方のバーダー達は全く気づいていないようなので、前後二台の独壇場でした。
ようやく飛翔し後方へと飛び去った後はしばらくバックミラーで姿が確認できましたが、それもまもなく消えてしまいました。
ここで堪らなくなったのか後方の車のバーダーが車外に出て後方にレンズを向け始めたので、それを切りにその場を後にしました。
その日は期待していなかった偶然の出会いに、撮影後から寝るまで終始幸福感に包まれた貴重な一日となりました。
※画像は全て50%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF500mm F4L USM
発見直後のコミミ。下部が草に埋もれて見えないのが残念ですが、最も距離が近かったため一番解像しています。
突然ふわりと浮き上がりました。
その後ゆっくり降下。ほぼ側面を捉えました。
この時は向かい風を利用したホバリング風の飛び方だったので何とかフォーカスが間に合いました。
まさかこんな画が撮れるとは思いませんでした。感激です。
モグラ塚に降り立ちました。特に収穫は無し。
その後再び土手上へ。
このポジションから盛んに周囲を伺います。
正面を向くと。
欠伸しました。
その後はしばらくこんな猫目で佇み、その後後方へと飛び去りました。