大室山に行ってきました。
道志周辺の山は御正体山ぐらいしか登っていないので、西丹沢も含めこの辺りはどこも新鮮です。
快晴の日曜日とは違い、雲の多い天候でしたが、気温は比較的高く、時折差し込む日差しは穏やかな暖かさに満ちていました。
ちなみに「丹沢山塊」という言葉を最初に使ったのは植物学者の武田久吉氏だそうです。
武田さんは日本山岳会の創設者の一人、大変な健脚で且つ容赦ない論客。
尾瀬の自然保護運動の先駆けでもあります。
大室山の山名は「大ムレ」から来ているそうです。「ムレ」は朝鮮の古語で「山」の意味。
その山体の大きさから「大室」に転じたのでしょう。
確かに御正体辺りから見るとそのどっしりとした山体は見事な存在感で迫ります。
加入道山から大室山にかけての稜線にはブナの大木が多いのに驚きました。
古木が多いので樹勢の衰えを感じましたが、新緑の頃もまたいいでしょうね。
西丹沢はまだまだ未知の領域です。
季節を変えてまた訪れたい場所のひとつです。
「道志の湯」からの登山道は鹿の防護策を乗り越えるゲートから始まります。
暫くは落ち葉の路をゆったりと辿ります。
やがて現れた残雪。
振り返ると笠雲に覆われた富士山が御正体の左に遠望できました。
加入道山山頂。広々とした穏やかな佇まい。
南面には立派な避難小屋も。
木の間から大室山方面を眺めると…。結構遠いね。
稜線にはブナと残雪。
ブナ。「山毛欅」と書きます。木偏に無という字も当てますね。
大室山頂の手前平坦部には植生保護の木道が設置されていました。
山頂。視界は余り良くありませんが、それなりに広い。
それでも木の間越しに蛭ヶ岳や檜洞丸を臨むことが出来ます。
山頂まで設置された鹿除け柵。丹沢も鹿害は深刻なんだな。
帰りに加入道の避難小屋を覗いてみました。意外に広く立派です。これで水があったらな。
帰りの高速ではみぞれになりました。
自宅近くになると雪でした。