新年初山行は今年も自身未踏の山へ。
「本社ヶ丸」は山名と山体のイメージが結びつかない山の一つです。
そんなこともあって、これまで中々足が向かなかったピークを選んだのは、物珍しさと相変わらず体力に不安が残るからでした。
まずは小手調べというところ。
暮れから新年にかけて南下した寒気もようやく抜けた4日、御坂トンネルを抜けて三ッ峠登山口駐車場に着いたのは9時過ぎ。
遅いスタートです。
それでも同時刻にスタート準備するグループもちらほら。
新春の富士展望が目的の三ッ峠ハイキングなら十分ということでしょう。
本社ヶ丸なら三ッ峠経由でも十分歩ける筈の距離ですが、今回はより安易な清八林道を辿ります。
寒気の名残か、歩き始めの日陰では寒さがこたえました。
勾配の緩い林道をペースの上がらないままブラブラと行くと前方に鹿の親子が草を食んでいました。
今回は荷物を軽減するためにコンデジしか持っていない身ではかえって目の毒。
それでも思わぬ邂逅に時を忘れました。
林道終点からは御巣鷹山からの登山道に合流し、御坂山方面への分岐までの急登をこなせば清八山は間もなく。
そこからは久しぶりに晴れ上がった空を背景に甲州を取り巻く全ての山々が見渡せました。
特に三ッ峠の右に聳える富士の雄姿は息をのむほどです。
そしてそこからが今回の登山の最大の誤算。
とまあ大袈裟ですが、地図では一投足のイメージが次々と現れる「ニセピーク」に翻弄され、稜線の冷たい風に吹かれて少々めげながらの山頂到着。
いやはや柔になったものです。
調子も上がらないので山頂滞在もそこそこに御坂峠へと撤退開始。
一旦清八山まで戻り、そこからはブナの多いなだらかな稜線歩き。相変わらず谷から吹き上げる風が冷たいのを除けば久し振りののんびりハイク。
途中昼食後、御坂峠から天下茶屋へ下り、ほとんどの車が消えた三ッ峠登山口駐車場に戻りました。
林道終点から本社ヶ丸往復の間に出会った登山者は6人のみ。
正月とはいえ、ほとんどが三ッ峠往復のポピュラーコース狙いでしょうからこんな地味なピークには嗜好が向かないんでしょうね。
帰路の清八山から御坂峠までは誰とも会わない静かな一人旅でした。
三ッ峠登山口駐車場。山小屋関係者の車が多く、意外に停められるスペースは狭い。
清八林道。日陰は極寒だった。
ガガイモの実がはぜていた。
御巣鷹山から清八山へ続く稜線。
谷を回り込んでようやく陽が差し込んだ。
この辺りはドイツトウヒの植林地。
おや?
鹿でした。この時点ではまだ気づいていない。RicohWG-60のテレ端ではこれが限界。PentaxK5Ⅱsと300mm望遠を持って来ればよかった。
林道終点の標識。
ここからはブナ林の上りです。
清八山から。釈迦ヶ岳越しに左から聖岳、赤石岳、荒川三山、少し飛んで塩見岳。
こちらは甲府盆地越しの白峰三山と鳳凰三山、甲斐駒ケ岳。
ここからは何と言ってもこの方が一番。
秀麗富嶽十二景なんだ。
本社ヶ丸遠望。
バオバブのようなブナ。
こんな稜線のアップダウンが続きます。
清八峠。
途中の岩場から。
山頂着。
我らが八ヶ岳。独立峰の威厳を感じます。
上空をゆくジェット機を構図に入れたんですが。
広角のせいか顔が横に広がっていますね。(笑)
清八山から御坂峠までの稜線歩きスタート。巨木はありませんが、ブナが多いルートです。
いつ見ても味わい深い木肌。
女坂峠分岐。
冬の午後の日差しです。
八丁山?
昼食はエビカツサンド。大好物です。
食後のコーヒーも欠かせませんね。
八丁峠の送電鉄塔。
八丁峠。送電線巡視路の分岐です。
御坂峠分岐手前の展望地から。
御坂峠。この赤テープでの目隠しは何なんでしょうね。
結構急な下りです。
太宰治の有名な句碑。「富士には月見草がよく似合う」。
トンネルも冬季閉鎖。
天下茶屋も静かでした。