熊野本宮前の店で目張寿司とうどんの昼食をとり、今回は若干の興味もあって十津川を経由する168号で一路吉野を目指しました。
十津川といえば明治22年の水害で大きな被害を被り、荒廃した土地を捨てて多くの移住者が北海道に渡ったことが有名ですが、その時に当時は中州にあった熊野大社も流出してしまったそうです。ですから現在のお社は遷宮という形で移されたものということを今回始めて知りました。
この水害をもたらしたのは徳川時代までは紀州藩によって厳重に保護されて来た熊野川周辺の森が、明治以降の大乱伐によって失われた結果といえます。
現代でも同様のことが各地で起こっていますが、改めて自然のあるべき姿を考えさせられた旅となりました。
吉野に着いた時は既に午後も遅く、寒気を伴った雲も増々重く垂れ込めて、春には桜見物で多くの人で賑わうであろう門前町にも人影はまばらでした。
蔵王堂も開帳期間とずれていたので、お目当ての蔵王権現は拝せませんでしたが、その風格ある建物を眺めながら、山岳信仰の原点に思いを馳せるひとときを過ごすことが出来ました。
お土産に柿の葉寿司を買って駐車場を出ると既に日も暮れかかり、こらからの長い帰途に不安を抱えながら吉野を後にしました。
その後名阪国道に乗るべく、367号線をひたすら北上。日暮れと共に雪も舞い出し、香酔峠に差し掛かる頃には猛吹雪に。ノーマルタイヤの車はそろそろ滑り出す積雪量になり、立ち往生する車が出始めた頃何とかそれらの車を縫って峠をクリヤーすることが出来ました。
針インターから名阪国道に乗り、伊勢湾岸、東海環状を経由して土岐JCから中央道に入った辺りから再び猛吹雪。その状態は駒ヶ根辺りまで続きました。
幸い八ヶ岳周辺はそれほどの雪も無く無事に帰宅しましたが、暖かさを求めて旅立った筈が時ならぬ寒波に翻弄される身となったのは何とも皮肉な話しです。
それにしても伊勢から熊野にかけての風土はまさに「神さびる」地、一つの日本の原風景を見た気がしました。今回果たせなかった「大雲取越え」も含めぜひまた再訪したい場所ですね。

絶品のうどんと目張り寿司。

十津川も雪でした。天川村への分岐に架かる橋から。

金峰山寺蔵王堂。すごい風格です。

路地を飾る揃いの提灯。

脳天大神へ至る石段。首から上にご利益があるということで訪ねてみましたが、すぐそこと思いきや、延々と続く石段には閉口しました。

雪の中央道。雪路なのに100kmは出してる大型トラックの爆走には肝を冷やしました。
