9月は雨で始まりました。
猛暑、酷暑といわれた夏もこの高原では8月末日をもって終わったかのような切り替わりです。
連日の強い日差しに少し色褪せた樹々の緑も久し振りの雨に手当てされて、心持ちその輝きを回復したようにひっそりと微風に揺れています。
ここ暫くは多くの登山者で賑わった高山の稜線も少しだけ落ち着きを見せることでしょう。
つい一週間程前、まだ猛暑が下界を覆っていた頃に白州方面の山と渓谷を歩いてみました。
本当に久し振りに訪れた日向山は前夜の雨が大気を洗い、山頂からは抜けるような青空の下に広がる大パノラマを見せてくれました。
続く尾白川渓谷は涼を求める人で溢れていましたが、こちらも数年振りの遊歩道は意外な程に手強く、また期待していた涼風も控えがちで、搾り取られる程の大汗をかかされてしまいました。
「過ぎてしまえば皆美しい…」とは良く言ったものですが、辛かった思いをやがて忘れてしまうことが人の長所でもあり、また思わぬ過ちを犯す危うさなのでしょうね。

途中で出会った親子。なだらかな登山道は子供にも歩きやすい。

ヤマジノホトトギス。ことのほか花の少ない路傍でこの花だけが威勢が良かった。

センジュガンピ。際立つ風情に癒される。

山頂は白く輝いてまぶしいくらいだ。奥は甲斐駒ケ岳。

雨乞岳方面も綺麗に遠望できた。真っ白い崩壊地は「水晶ナギ」。

オオビランジ?

雁ヶ原の花崗岩の崩壊地。青空によく似合う。

下山は錦滝経由で。

エビガライチゴ。エビというより毛蟹である。

林道も荒廃が激しい。

クサギの花、その強い香りは遥か彼方より漂って来る。

翠緑走間白岩 夏日輝映落水。

神蛇滝。一度近くで見てみたい。

サワグルミの落葉。もう秋なのか?
