急に思い立って花巡りの日帰り旅に出かけました。
八ヶ岳の標高1000mラインには縄文遺跡が多く見られますが、富士見町にある「井戸尻遺跡」にある蓮田には「大賀ハス」が植えられていてこの時期大輪の花を咲かせることで有名な場所です。白蓮や睡蓮などと共に咲き始たばかりのその姿はまさに清浄無垢な可憐さと濃い桃色のグラデーションの花弁の妖艶さを兼ね備えるまさに造化の妙ともいうべきもの。
近くに居ながら今まで見る機会がなかったのが悔やまれる程の見事さでした。
そこから中央道を飛ばして飯田へ。
昨年からの懸案だった富士見台のササユリ探訪へと向かいます。
登山口の神坂神社はかつての東山道の入り口。古色を帯び、杉の巨木がシンボルです。
万葉の歌碑なども多く目に付きました。
それにしても登山開始が14:30。
コースタイム3時間10分なので帰りは久々にヘッドランプか、と思って歩き出すと後から車の音がして軽トラのおじさんが止まってくれました。それに同乗して難なく林道終点へ。
やはり日頃の善行は大事です。
そこからは歩きやすい登山道を飛ばして、16:11山頂着。
夏雲に覆われて周囲の山岳展望は皆無でしたが、目的のササユリは最盛期は過ぎていたとはいえ、まだまだ見応えのあるものが数株残っていてくれました。
今まで栽培品は見たことはありましたが、やはり厳しい環境に生きる野のものはその品格が違いますね。
ちなみにササユリの別名はサユリ。かつてはこんな名前の女性も多く見かけましたが、今ではそんな佇まいの存在に出会うことは下界では皆無です。
下りも足に撚りを掛け、何とか18:00過ぎに神坂神社に辿り着きました。
最後の下山者とすれ違ったのが山頂手前30分の辺り、当然帰路はお一人様なわけで、寂しいことこの上なし。だれであろうとこんな無謀登山は避けたいですね。

井戸尻遺跡の「大賀ハス」大輪で見事。

登山口となる神坂神社。

その脇から続く古道を歩きます。

荷台の人。

林道途中の登山口駐車場。

その登山口標識。

歩き出しはこんな感じ。

杉林を過ぎるとブナも出てきます。

終始平坦で登り易い登山道。

富士見台手前にある山小屋「萬岳荘」。ここまでは別ルートで車も入るようだ。

山頂直下のササユリの群落。ようやく出会えました。

富士見台山頂。富士は見えないそうです。何故?

山頂直下には避難小屋もあります。

ササユリ、可憐です。

風で落ちたか、オオシラビソの堅果。

林道脇に多く見られたテリハホタルブクロ(?)。
