夕方は塒入りするコハクチョウを狙って、滑走と飛翔をただひたすら待ち続けます。
相変わらず河原で待機中の数名の方々は昨日からずっと粘っている強者たち。
陽が落ちるとともに寒気も増してきましたが、帰る気配もありません。
結局一時間ほど待たされて漸く第一陣が飛び立ちました。
ただし予想とは逆の対岸から川下方向に斜めに飛び出し意表を突かれました。
その後はどちらから飛び出しても対応できる位置に移動。
万全の体勢のつもりでしたが、今度は光量不足からかAFが追いつきません。
昼間もそうでしたが、滑走に入る準備行動のようなものはほとんど無いので、どの個体やグルールプが滑走に入るのか分からないこともあって、滑走を始めた個体にレンズを向けた時点ではAFが被写体を掴む猶予がなく、あとは運任せといった結果になってしまいました。
この日はこれで撤収。
二泊二日の安曇野コハクチョウツアーを終えました。
今回も長期戦で臨んだ安曇野詣、撮れた写真を見返しても以前と比べ特に進歩もなく、挫折感ばかりが募ります。
これはもはや高感度とAF性能の優れたボディが必須、という状況になってきたということでしょうね。
無い袖は振れませんが、今年は新機の導入を検討したいと真剣に思っています。
翌日帰途に立ち寄った諏訪湖では、冬鳥たちはこれといった変化もありませんでしたが、流入河川で運良くカワセミに遭遇することができました。
昨年末安曇野でなんとかまともな写真が撮れたのに気を良くしていましたが、ここでは光線状態も様々なシーンが撮影でき、個人的にはこの撮影行の有終の美を飾ることができたと思っています。
今年はカワセミに縁がありますように!

陽が傾き、寒気も増して来ました。それでもコハク達は悠々と流れに浮かんでいます。

こんな感じでなかなか飛び立つ気配も見せません。

漸く滑走を始めました。これは対応が間に合った第二陣です。

先頭の白鳥にフォーカスを合わせるので、フレームには一羽しか入らないカットになってしまいました。500mmでは近すぎました。

懸命に走ります。

この時間帯では500mm~600mm域の単焦点レンズを持った方は殆どいなかったので、ある意味滑走に焦点を絞るなら100-400mmの方が融通が効いたかもしれません。残照の夕空と翳りゆくアルプスの山肌を背景に飛翔するコハクチョウを狙いたかったのですが、旋回することなく池へと飛び去ったので、500mmは無用の長物でした。

最後に安曇野から遠望する南アルプスを撮影してこの日は終了です。ちょっと確信はないのですが、藪沢カールを正面にした仙丈ヶ岳だと思われます。この山もずいぶん登りました。

翌日は帰宅途中で諏訪湖に立ち寄りました。時々カワセミを見かけた流入河川沿いを歩いていると突然目の前にカワセミが飛来しました。これまで見かけても、レンズを向ける暇もなく飛ばれていたのが、どういう風の吹き回しでしょう。枝被りでしたが、しばらく動かず被写体になってくれました。

その後移動したと思われる下流に向かって歩いて行くと、このニセアカシヤの若枝に止まっているのを発見しました。幸い橋のガードレールがブラインドがわりになってくれたので、少しづつ前進して、まずまずの絵が撮れました。

桜の枝に止まるカワセミ。上の写真を撮ったのち一旦車に戻り、500mmレンズに付け替えて撮ったものです。この日はいきなり居なくなることなく、近距離を移動しながらしばらく被写体になってくれました。

近づきすぎると逃げますが、視界の範囲での移動なので、なんとか追うことができました。
この写真も桜の幹に隠れながら恐る恐る撮ったものです。それにしても美しい羽色ですね。