昼少し前に「多々良池」に到着。
ここで簡単な昼食をとり、再び探鳥に出掛けました。
駐車場を出て間もなくビオトープのような池が続くエリアが現れますが、こちらが姿を見せた途端にそこにいたカルガモの群れが一斉に飛び立ちました。
他にもウォーキングを楽しむ方たちが何人も脇を歩いても平気なのに、こちらにだけ反応するのは一体何故なのか。
カメラを肩から下げていたこともあるでしょうが、やはり「殺気」ならぬ「撮気」を感じ取られたということなんでしょうね。
意識しないうちにこういったものが身に付いていたとは。
山川草木に溶け込むのが信条でしたが、まだまだ修行が足りません。
カルガモと違い全く動じずに池の小魚を狙っていたアオサギの幼鳥(?)を撮ってから、いよいよ周遊開始です。
多々良池といってもかなりの規模があり、一周5.8kmぐらいあります。
午前に既に8kmも歩いているので、無理せずのんびりと行く作戦。
そもそも天気のせいかウォーカーもちらほら散見される程度で気兼ねなく歩けます。
ここでも冬鳥の姿はまばらで、盛期には白鳥も3~4種類を数えるそうですが、この時は群れからはぐれたらしきコハクチョウが1羽だけ残っていました。
鳥の出は良いとはいえず、沖にたむろすカルガモの群れ、愛想のないモズ、ムクドリ、ハシボソガラス、アオジ、ジョウビタキ、キジバト、アオサギ、ダイサギなどが時たま視界に入ってくるぐらい。
ここでもウォーキングに徹するしかありません。
ただちょっとした珍しい出会いは、カオジロガビチョウ。
条件のいい写真は撮れませんでしたが、初遭遇となりました。
手持ち無沙汰で花などを撮りながら半周ほどすると、「ガバ沼」に出ました。
ここは多々良池の北の一角にある湿地で、冬期間白鳥の餌付けを行っている場所です。
前述のように白鳥の群れは既に不在でしたが、ヨシガモやハシビロガモがまだ少し残っていて、盛んに泳ぎ回っていました。
今回の目的の一つはオオタカに出会うことでしたが、結局果たせませんでした。
ただここで高速で上空を飛翔する猛禽に遭遇。
あいにくの曇天で且つ逆光気味のシルエットなのでその時点では同定は無理。
万が一のオオタカかとしばし期待しましたが、帰ってからライトルームで現像すると、これがミサゴ。
せめて狩りをする姿が見たかった。
後半は比較的明るかった空も次第に暗くなり、これといった鳥も出てくれないので、風景撮影に切り替え、周遊を終えました。
多々良池は渡良瀬遊水地と比べると規模が小さく、その分歩きやすさ、撮影のしやすさはありますが、人工物も多いので一長一短といったところです。
端境期の干鳥期ということもあるので比較にはならないかもしれませんが、今回二つの探鳥地を歩いてみて感じたのはやはり我がホームグラウンドの諏訪湖の素晴らしさ。
規模も適度で、アクセスポイントも豊富。
そして何より水量があって比較的水がきれいなこと。
トータルな鳥種では渡良瀬遊水地には負けるかもしれませんが、岡谷や霧ヶ峰の探鳥地を合わせると季節に関わらずバーダーにとってはまさに天国のような場所だと感じました。
とはいえ他流試合もまた別の趣があります。また機会を見つけてオオタカに会いに関東平野の「里沼」に出かけたいですね。
こちらの存在を全く気にしないアオサギ幼鳥。この後カワエビをゲット。
ライファーのカオジロガビチョウ。いいアングルでは撮れず。この後藪の中へ。
アオジ。何故か自宅周辺では遭遇率が低いので貴重な一枚。
湖畔の林床にオオアラセイトウがきれいでした。ナノハナとのコラボも。
ジョウビタキ。珍しくはありませんが、他の鳥に比べ近くに来てくれたので。
上空を飛び去るミサゴ。肉眼でもファインダー画像でも黒つぶれだったので、帰ってから現像してようやく判明。きれいなシルエットですね。
あぶなげな桟橋で釣りをする人。ちょっと絵になったので。この近くの小さな流れ込みでは40〜50cm級のブラックバスが釣れていました。
この桟橋上のものは何なんでしょうね。魚の囲い込みの用途?この日の心象風景としてはなかなか絵になります。