一昨日は久しぶりの南岸低気圧の接近と寒気の南下によるまとまった雪になりました。
とはいえ寒気そのものがそれほど強いものではなかったので、2014年のバレンタイン豪雪には程遠く、積雪もせいぜい30cm弱といったところ。
気温の上がった夕方からは湿った雪に変わり、翌朝には嵩もだいぶ減っていました。
かつてはこのぐらいの降雪は当たり前で、寒気そのものもはるかに強く、冬季間は積雪がないことが珍しいくらいに常時雪に覆われていたものです。
今日も予報では気温が上がりそうです。せっかくの雪もかなり融けてしまうんでしょうね。
そんな降雪に誘われたのか、珍しく鉄道写真を撮ってみました。
これまで全くといっていいほど興味のない分野で、中学生の頃、小海線のSLが廃止されるということで、従兄弟に誘われて何となく撮影したのが唯一。
今回も降雪中の野鳥や風景写真はフォーカスの問題や被写体が曖昧になってしまうことなどのマイナス要因が大きいので撮影のモチベーションが上がらず、ストック画像に鉄道写真が皆無なこともあり試しに撮ってみるか、ぐらいの気持ちで臨んだという次第です。
何となく画像イメージはあったのですが、いざ撮ろうとすると撮影場所選定に四苦八苦。
雪をかき分けて最初に向かった場所はトンネルから出て間もない好ポイントでしたが、撮影方向に作業用の砂利が積まれ、資材小屋のプレハブまで置かれていたので敢え無く断念。
次はバイパスが線路と交差する跨線橋に。側道に車を停め急ぎ向かうと、何と鉄道用地幅一杯に金網フェンスが設置され、見下ろすことも両サイドから覗くこともできません。
列車の通過時刻が迫っているので仕方なく駅近くの踏切へ向かいます。
ここは理想的とはいえない場所ですが、かなり先まで見通せるので、向かってくる列車を捉えやすい利点はあります。
ところが予定時刻になっても来ず。レールの雪も積もったままなので、もしや運休かと駅に向かい確認することに。
結果は中央線の遅延の影響で7分遅れとのこと。
いい加減嫌になったので、この列車は諦め、他の撮影場所をロケハンすることにしました。
その間雪はかなりの勢いで降り積もり、道路も除雪車が行き交う状況。
目星を付けた場所も駐車スペースは大型トラックが数台除雪待ちなのか占拠。
そんな中をかい潜って2箇所ほど選び、次回の列車通過を待ちました。
最初の撮影ポイントは上り列車が右手の広葉樹の林から現れる踏切脇。
道路もほぼ廃道化していて車の往来もなく、スペースも十分なので安心して撮影に専念できます。
何しろほぼ初めての列車撮影なのでカメラ設定も試行錯誤。何回も試し撮りして臨みます。
と、いきなり来ました。
分かっていても降りしきる雪の中から突然現れると慌てるものですね。
あたふたしながら何枚かシャッターを切りましたが、イメージ通りには行かず落胆だけが残ります。
気を取り直して第二ポイントへ。
ここでは先ほどの列車が清里駅ですれ違うはずの下り列車を狙いますが、時間差がないので焦ります。雪中の徒歩移動に手間取り、異動先の駐車状況も変わらず、またもあたふた。
何とか間に合いましたが、やはり唐突の出現に狙ったポイントでシャッター押せず、再度落胆。
取れた画も雪のためかフォーカスが合っているのか分からない何かもやっとしたものに。構図も改善の余地ありでした。
再起を期して昨日も出撃。
またしても駐車場所に苦労しながら、好天に助けられ何とかクリアな写真を撮ることができました。
とまあ撮り鉄第一弾はあいかわらずのドタバタ劇に終始しましたが、一つ感じたことはシチュエーションの大事さ。
周辺環境、背景、天候、時刻によって画の出来が大きく変わるのは野鳥の比ではありません。
「撮り鉄」。まだまだ修行が足りませんが、ちょっとハマりそうで怖いです...。
※画像は全てのートリミング、JPEG撮って出し
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
最初に撮ったのは小淵沢行き上りのハイブリット車両。ちょっと正面すぎました。
上の撮影場所から移動し、時間差15分ぐらいで何とか間に合った下り列車。もう少し右に寄せればよかった。でも雰囲気は中々良いのでは?
翌日の撮影画像。天気も良くクリアに撮れていますが、哀愁を感じませんね。
夕方は場所を変えて。ロケハンした甲斐がありました。