1月最終日は昨年暮れ以来の安曇野へ。
コハクチョウの飛翔シーンを狙って終日粘ってきました。
当日は月曜とあって10時前でも人はまばら。
駐車場脇の池も結氷が進んで、鳥達も残された解氷域に集まるか、中州や対岸に上がって丸くなっています。
ここでも鴨たちを始め鳥の数が少ないように思えましたが、気のせいでしょうか。
白鳥の飛来数は237羽とカウントされていました。
今日はEF500mmの安曇野デビューです。
池の中には特に珍しい種類もいないようなので、適当に鴨たちの顔のアップなど撮りながら白鳥場に向かいます。
今回は500mmの解像力を生かしてアルプスを背景に飛ぶ白鳥を狙うのが主な目的。
その他には飛翔、羽ばたきや飛び立ち、着水など、動きのあるシーンが撮れれば最高ですが。
午前は2時間ほど粘って何回か飛翔シーンを撮影。
背景となる山並みの見え方やコハクチョウの飛翔高度、こちらの立ち位置など、まずは手探りで右往左往し、なんとかそれらしいカットを撮ることができました。(と、その時点では思っていました...)
結果的には自宅に戻ってPCで等倍拡大してみると、大きなブレは無いにしても、どこか輪郭が甘い画ばかりでガッカリ。
以前も書いたようにEF500mm F4L USMは単体で3.87kg。7DmarkⅡと合わせると約4.8kgになるので、飛翔を狙って手持ちで振り回すのはかなりの重労働。
手ぶれ補正が二段あるとはいえ、一瞬といえどもブレを抑えてカメラを固定するにはそれなりの筋力が必要です。
この日も駐車場の一角に地元のバーダーらしき人達が数人集まり、大型三脚と大砲レンズを並べて待機しているのが見られましたが、多分こちらと同じ目的でアルプス背景の飛翔を狙っているのでしょう。
そんな池にいる鴨には目もくれない方達がジッツォらしき大型カーボン三脚とジンバル雲台を据えているのはそれなりの理由があることを実感しました。
午後は流石に二の腕が萎えてきたので、一脚を装着。
すると途端に操作性が悪くなり、チャンスを逸するばかりで、ほとほと嫌になりました。
何事も修練が必要ですが、これで三脚使用となると更にハードルが上がります。
いずれにせよ手持ちの雲台では500mmに耐えられる強度もなく、無理して使用すれば一瞬の気の緩みでお辞儀して破損に繋がるのは必至。
さりとてセレブな中高年必須アイテム、ザハトラー辺りだと軽く10万から20万円しますしね。
そもそも三脚使って画質が変わるのか?
ボディ性能自体もかなり怪しいので、悩ましい限りです。
夕方にかけて白鳥場に陣取り、逆光シーンなど撮影して時間つぶし。
最後に夕暮れを背景に池に戻る白鳥たちを狙って駐車場に移動しました。
既にくだんの常連チームは帰宅したと見え、車もありません。
1組の高年夫婦がこちら同様粘っていましたが、感度的に撮影限界を超えた時点で帰って行きました。
山並みの奥に日が落ちて、残照が白銀の稜線の一角を紅に染める頃、コハクチョウの群れが三々五々戻ってきました。
青く陰った山肌を背景に飛ぶコハクチョウは素晴らしく美しいのですが、カメラの設定をそれなりに変えていないとその姿はまともには写りません。
もともと高感度耐性の無い7DmarkⅡには厳しすぎる条件でしたが、それでも雰囲気だけは捉えることができたので今回はまず満足といってもいいでしょう。
次回はカメラ設定を様々工夫してベストな画を目指します。
※画像は全てノートリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF500mm F4L IS USM
白鳥場へ移動の途中にトビが飛来。近くの枯れ木に止まったので被写体になってもらいました。ある意味今回のベストショットかもしれない。
適度な間隔で飛翔してくれたコハクチョウ。ファインダーに収めるだけでもかなり大変。
今回狙ったイメージに一番近い画像です。もう少し近くを飛んでくれたら白鳥自体が更に解像したんですが。
今回は珍しく、近くで飛翔写真を撮っていた地元の方と会話。ボディはD850。レンズはAF-S NIKKOR 500mm f/5.6E PF ED VRを使っていました(帰宅後再検証)。レンズが小型なので300mmクラスかと思っていたら500mmと聞き驚きました。PFレンズという特殊なレンズを使用して軽量化を図っているとのこと。これなら手持ち撮影もストレス無さそうです。D850は有効画素数4575万画素もあり、数段階のクロップ設定もできるそうで、必要画素に応じて使い分けているとのこと。勉強になりました。その方がほぼ真下からの画を撮っていて、素晴らしい解像感だったので真似してみました。
Nikonもいいね。(今は使っていませんがF3持っています)
一番近くを飛んでくれた個体。なんとかAF が追いつきました。
近くの疏水にはクレソンが自生。この周辺にはワサビ田も多く、そこにも利用するのか綺麗な水です。
(クレソンにしては色が鮮やかすぎるので気になって後日調べてみると、どうやら「イケノミズハコベ」」という外来種のようです。繁殖力が強く在来の水草に影響があるのでは危惧されているとか)
ここにはカワウもいますが、この個体は繁殖羽に変わり始めていました。
近くの草むらで採餌するヒドリガモ。
夕方の優しい光。
ゴージャスですね。
羽を透かす光が綺麗です。
今回撮った中でもお気に入りの写真。
シルエットも画になります。
蓮華岳の尾根を照らす夕日。
もう少し明るいうちに撮っておけばと悔やまれます。拡大するとノイズの嵐。