上州トレッキング、二日目は尾瀬ヶ原から至仏山へ。
前夜沼田の道の駅から雨の中を飛ばして鳩待ち峠で車中泊し、早朝尾瀬に向けてスタート。
濡れて滑りやすい木道を延々と下ります。
それにしてもこの木道、東電が所有者として整備しているせいか、上り下りをはっきり分けて滑りにくく工夫されています。
一時間ほどで山の鼻着。
シーズンオフの整備工事が始まっているらしく、人夫の方々が既に作業の準備を始めていました。
それを横目にまずは湿原へ。牛首付近のベンチまで足を伸ばします。
ここで朝食タイム。見渡す限り誰もいない晩秋の尾瀬の一角を独占して贅沢なフレンチブレックファーストをゆっくりと楽しみました。
これから至仏山の登りがあるので湿原はここまで、ようやく人の姿が増え始めた頃合いを見計らって腰を上げます。
一旦山の鼻のビジターセンターに寄りレンジャーから情報収集。
そうこうするうちに予定時間を大幅に超過したので、至仏山に向けて出発しました。
こちらの登山道は湿原の木道とは違い、わりに未整備です。
しばらくは樹林帯の砕石が敷かれた悪路を行き、森林限界を抜けると有名な蛇紋岩帯に入ります。
岩によっては靴底で磨かれ、滑りやすい箇所もありますが、登りなので特に問題なく歩を進めることができました。
やがて階段状の木道が出て来ると後はひたすら頂上を目指すだけです。
相変わらず快晴の気持ち良いコンディションの中、コースタイムを大幅に短縮して山頂着。
上越国境方面だけは稜線付近に雲が掛かって山座同定が難しい以外は素晴らしい山岳展望を楽しみました。
シーズンも終わりに近いとあってか、好天にも関わらず山頂には4組ほどの登山者のみ。
それぞれにゆっくりと穏やかな時間を過ごしていました。
昼過ぎには鳩待峠へ戻る予定なので、40分ほどの滞在で下山にかかります。
前方に上州武尊を眺めながら蛇紋岩の滑りやすい登山道を慎重に下り、予定よりトータルで一時間ほど遅れて車に戻りました。
今回は予想外に好天に恵まれ、またあまり縁のない上州の山を訪ねることができて、新鮮な感動と新たな意欲を感じるいい機会になりました。
時には日常からは慣れた完全なオフを取ることはとても大事ですね。
ただ谷川岳の西黒尾根といい、至仏山といい、特に急ぐ必要も無いのにコースタイムを上回る速度で登ったのが祟り、しっかり右膝を痛めたのはあまり有り難くない上州土産といったところでした。
(10/26)
鳩待峠の登山口。東電の所有地にある。
山の鼻への木道。天然カラマツが立派だ。
湿原を貫く木道。典型的な尾瀬の風景。
池塘脇での朝食。至福の時。
至仏山側を遠望。
ビジターセンター。この他尾瀬沼にもある。
山頂へと続く階段。
登路途中で湿原を俯瞰。
前日痛い目にあった谷川岳方面を望む。
山座同定も欠かしません。
立派過ぎる山頂標識の脇で。
帰路正面には上州武尊。
途中にある規模の小さい湿原。
笠ヶ岳。
無事下山。
笠科川沿いの紅葉が素晴らしかった。