家の前のマツムシソウが咲き続けている。
もう二十年も前に父が川上村の知人の別荘の庭にあったこの花の種をもらって播いたものが未だにこぼれ種で細々と咲く。
その知人も父も既に居ない。
中々逝かぬ夏の夕方、薄闇のきざした路傍に淡紫色の光源がひっそりと灯る。
明日からはまた山に入る。
家の前のマツムシソウが咲き続けている。
もう二十年も前に父が川上村の知人の別荘の庭にあったこの花の種をもらって播いたものが未だにこぼれ種で細々と咲く。
その知人も父も既に居ない。
中々逝かぬ夏の夕方、薄闇のきざした路傍に淡紫色の光源がひっそりと灯る。
明日からはまた山に入る。