5月は本当に悩ましい。
春から初夏へ日々移り変わってゆくのはいいとしても、「新緑」という言葉が相応しい時期を実感できるのは実はほんの僅かの期間。生活の場である山麓だけ見れば、心待ちにした芽吹きから展葉の完了までその段階変化を楽しむためには余程の時間と心の余裕が無ければ難しい。
いつも畑の行き帰りに通る高原大橋。
その渓谷の斜面は赤岳まで続く緑の回廊。
残雪の赤岳から足元までを一望できる大ローケーションスポットでもある。
気がつけば今日は既に橋周辺の緑はほとんどが同じトーンの濃緑に替わっていた。
空はどこまでも青く高く澄んで、吹く風は爽やか。山腹の緑は濃淡取り混ぜてまだ枯れ色の高標高へ絶妙なグラデーションを見せている、そんな心躍る日が数日前には確かにあったのだと思い起こさなければならない程儚く時は過ぎてゆくものらしい。
ふと思い出して裏のコナシを見に行ってみた。
例年ならその小さな赤い蕾がほころんで、淡いピンクや白花の混在を見逃したことは無かったけれど、遅い遅いと思っていた季節もここへ来て急に加速したかのように全てが少し褪せた白花だけになっていた。
樹々は芽生え、鳥は唱い、次々と花は咲き競う初夏。
そんな5月の断片を繋ぎ合わせれば少しは慰めにもなるだろうか。
あと数日で6月。
いよいよ雨の季節に入ります。
5月6日。
イヌシデの花穂。
ハルニレは既に実になっている。
ナツツバキ。昨年のはぜた実が残っている。
ヒヨドリ。まだ独身か。
5月10日。
白樺の芽吹き。
ヤマザクラも咲いた。
サラサドウダンの芽吹き。
5月12日
裏庭のタチツボスミレ。
同じくニョイスミレ。
5月15日
研修の途上で出会ったヒメスミレサイシン。
ワダソウ。
5月18日
餌台の常連カワラヒワ。
ゴジュウカラ。
ヤマガラ。
スズメといえば屋根の上。
5月23日
北に帰らないものが出始めて来たジョウビタキ。八ヶ岳山麓で営巣中。
愛車のサイドミラーに止まったところを接写。
花期が短いウワミズザクラ。可憐です。
サクラソウも咲き始めた。この花は入れ違いに長く咲いてくれる。
コナラの新葉。
シラカバも。
5月24日
入笠山のサルオガセ。
同じくヒガラ。