先月末は所属するガイドクラブの定例公募山行。
今回は浅間外輪山の前掛山を目指しました。
今でも噴煙を上げる活火山として有名な浅間山ですが、この時期は花が豊富なことも魅力の一つ。
特に今回は前夜までの雨が樹々の梢から下生えまでもしっとりと濡らし、路傍に咲く花々の花弁はびっしりと水滴を纏って重たげに垂れ下って、とても風情のある姿を見せていました。
歩き始めは何気ない草花に目を留めていたのが、やがてレンゲショウマ、ソバナ、キソチドリ、イタチササゲ、シモツケソウ、キバナヤマオダマキ、カラマツソウ、クルマユリなどが出始めるとにわかに歓声も大きくなります。
カモシカ平でお約束の本物を遠望した後は、ニッコウキスゲ、ウツボグサ、クガイソウ、トリアシショウマ、ハクサンフウロ、グンナイフウロ、この地方特産のシャジクソウ、ヤマホタルブクロ、ミソガワソウ、ミヤマホツツジ、ホソバベンケイソウ、ハクサンオミナエシ、バイケイソウなどを確認して火山館を過ぎると、テガタチドリ、ネバリノギラン、やはりこの地方特産のグンバイズル、シュロソウ、アヤメ、ノアザミ、シシウドあるいはエゾニュウ、群生するマルバダケブキなど数えるのにも苦労する程です。
やがてマイズルソウやゴゼンタチバナが林床を彩る樹林を抜け出ると、クロマメノキ、コケモモ、シラタマノキ、ガンコウランなどのツツジ科の低木が花を付け、浅間の山体が見渡せる頃になると唐松も矮小化して、火山礫のみとなった登山道脇にはガンコウランとオンタデ、ミネヤナギのみが見られるだけになります。
山腹を巻く急登を登る頃には再びガスが上がって風も強くなりましたが、前掛山への最後の稜線を辿る頃には青空も出て、山頂でのランチタイムは暖かい日差しと微風に恵まれた至福の一時です。
黒斑山方面の緑に覆われた断崖とカルデラの展望、それと対照的な火口周辺の不毛な褐色の風景。\nこのコントラストは他では絶対に味わえない不思議な魅力に満ちています。
森と花と火山特有の地形や景観、浅間山の魅力を再確認出来た本当に素晴らしい山行でした。











