今月最初のガイドは槍ヶ岳。
3日から昨日まで三泊で槍沢を往復してきました。
この時期の見所の槍沢上部の紅葉も最盛期で、天狗原の逆さ槍もなんとか見ていただけました。
登頂日は予報に反し雨の朝となりましたが、行程に余裕があるおかげでしばらく待機し、回復の兆しが見えたところで行動開始。無事穂先に立っていただくことができました。
穂先を眼前に見ながらの東鎌尾根上部の登高、雷鳥との遭遇、宿泊先のヒュッテ大槍の快適さ、そして何より長大な槍沢の標高ごとに少しづつ移り変わる季節の色彩に魅了された四日間でした。
ご常連のゲストのお二人には今回も感謝あるのみです。
まずは上高地BTにて昼食。ゲストから今季初ものの柿をいただきました。
快晴の河童橋。おなじみの景色ですが何度見ても素晴らしいスケールです。
明神岳もすっきり。
こんな人にも出会いました。悠然とすれ違います。
アプローチではサワグルミやカツラの黄葉がきれいでした。
横尾から先では台風20号による風倒木の被害が目立ちますが、道を塞ぐものはすべて撤去されているので通行には支障ありません。
途中から見る残照の穂先。
槍沢ロッジ前の紅葉も見事でした。
まずはお疲れ様の一杯。
夕食のメニュー。
翌日は高曇り。紅葉はいっそう鮮やかに。
まさに錦秋。
いよいよ槍沢の苦しい登り。誰にとってもここからが試練の始まりです。
背後の紅葉に励まされながら一歩一歩高度を稼ぎます。
下流側の景観。写真で伝えられるのは極一部。
降りる人登る人、想い様々。
天狗原へのトラバースから。手前のウラジロナナカマドが鮮やかです。
穂先も見えてきました。
チングルマは草紅葉。
逆さ槍もばっちりです。これで空が青ければ…。でも上出来ですね。
居合わせた方に撮っていただいたスリーショット。
少しズームアップするとこんな素晴らしい写真が撮れます。(自画自賛)
槍沢に戻って登高を続けます。
坊主の岩小屋。「播隆窟」とも言うそうです。嘉門次とウェストンの有名な写真がありますね。
その内部。詰めれば10人以上は入れます。
いよいよ穂先が迫ってきました。
ヒュッテ大槍からの穂高方面の眺め。
槍をバックに。今日はここまで、本当にお疲れさまでした!
北鎌尾根を望んで。
天上沢の紅葉もご覧いただけました。
評判のヒュッテ大槍の夕食。一テーブルに大皿のパスタが付きます。
メインメニューにはお酒のおつまみになりそうなものがいっぱい。ビールが進まないはずがありません。
何と各自に白ワインがつきます。飲まないゲストの分は当然のようにいただきます。幸せ!
翌朝はこの天候。ヤマテンは大きく外してくれました。こうなれば待つしかありません。
嬉しいワインのラインナップ。小屋オリジナルラベルの信州ワインでないところがワイン好きには嬉しいところ。今回はスイスワインの赤をグラスでいただきました。
もちろんこれも試飲してきました。あくまで調査試飲です。上記も含め飲んだのはすべて前夜です。念のため。
相変わらずガスですが、上空が明るくなってきたので出発しました。
東鎌の途中で雷鳥のペアに遭遇。
ここまで寄って撮らせてくれました。邪魔してご免ね。
いよいよ穂先に取り付きます。下が見えないのはいいのか悪いのか。岩はほぼ乾いていました。
おかげさまで無事登頂。たった一人残っていた昨晩同宿の登山者の女性に撮っていただきました。背後には少しだけ青空がのぞいています。
山頂で暫しまったり。何も見えないけど…。
下降も慎重に。
無事に小屋へ戻って昼食のラーメン。今回はとんこつ味を頼みましたが、山上とは思えない程美味しくてびっくり!
お世話になった小屋の前で。小屋番さんにまた来ますと約束。下山中に来年再訪予定が決まりました。
槍沢めがけて下ります。
一日ちがいでも一層色を濃くした印象の槍沢の紅葉。ここからのアングルは北アでも最も好きな景色の一つ。
青空も覗いてきました。
大曲付近の紅葉はまさに最盛期。
岩壁とのコントラストが素晴らしいですね。
こちらはババ平辺り。岩壁を落ちる滝がポイントです。
下山日。屏風に朝日が差してきれいでした。
カツラとゲスト。
上高地らしい秋色の風景。
小梨平の絵描きさんのイーゼルとキャンバス。作画風景は始めて見ました。
岳沢もいい風景に染まっています。
帰途新装なった「ものぐさ太郎」に立ち寄って天ざるを賞味。