南岳小屋から天狗原経由で降りないと、その日のうちに下山するのは無理なことも、もう一泊するにしても余裕を持って徳沢まで下れないのは分かっていたけれど、いつまでも青空が続くのに抗し切れず、結局槍まで足を伸ばすことにした。
15年振りの槍の穂先。
いつ来ても素晴らしい槍沢の景観。
やはりここには日本の高山の原点がある。
それにしても下山は足に撚りを掛けたので、徳沢に着いた時には文字どおり足が棒になっていた。
テント設営もようやくという感じ。
こんな経験も近頃珍しい。
おまけに徳沢園には期待していたみかん缶はなかった。
こうしてささやかな夏休みも終わり。
確かに人は多かったけれどやはり北アはすべてのレベルが高いと実感する。
翌日は雨の中を再び濡れテンを担いで下山することになった。
(5:23北穂高岳テント場発、17:37徳沢テント場着)
中岳の辺りから槍を望む。
横尾本谷と屏風岩を遠望。左手に見える梓川沿いの徳沢が今日の目的地。
大喰にて。まだ先は長いが、核心部を超えた安堵感が漂う。
山荘からの穂先。登路には蟻の行列。
山頂直下の梯子。落ちないでね。
山頂にて。常念方面にも雲が掛かり出した。
頂上から山荘を見下ろす。
いよいよ長い下山の始まり。
槍を振り返って。来年はもっと余裕を持って歩いてみたい。
播隆窟。ウェストンもここに泊まったんだ。
横尾では嬉しい二つの再開が重なる。この後徳沢園までまだ長い道のりが待っていた。