気が付けば既に10月。
今日は珍しく朝から雨です。
9月も残暑が厳しく、もはや残暑などという言葉が意味を持たないほどの高気温が続きました。
グレーテス国連事務総長の「地球沸騰化」発言もある意味センセーショナルなものでしたが、世界規模での気温上昇が原因と思われる災害の頻発を見ると、その発言の妥当性も認めざるを得ません。
増加し続ける世界人口、気候変動による資源減少や生産システムの破綻、資源や覇権確保をめぐる紛争の頻発はまさに「負のスパイラル」へと加速度的に突き進んで行く一過程を見る思いです。
私たち高齢者には既に残された時間は僅かですが、それでもこの流れを少しでも遅らせる日常の行動を模索したいものです。
しばらくは閑鳥期ということもあり、暑さのせいもあって野鳥撮影にも足が向きませんでしたが、そろそろ夏鳥の移動も始まる時期なので先月下旬に久しぶりに標高1700mの草原に向かいました。
いつもの探鳥地の草原も既に枯れ色に染まり、ほとんどの花は実を結んでいます。
居残った夏鳥たちには十分な餌となるのでしょうが、見かける鳥は非常にナーバス。
近づくだけで飛び立ち、草むらの中に身を隠してしまいます。
仕方がないので一旦500mmのレンズは車に戻し、100-400mmのズームに付け替えてこれまで回ったことのないコースのウォーキングに出かけました。
曇天でしたが、気温は高く湿度もそれなりにあるので蒸し暑く感じますが、時折吹き抜ける風は既に秋のものでした。
平日とあってか数人のハイカーに出会っただけで4kmほどの周遊ルートを歩いて再び探鳥地に戻りました。
コース上では成果に乏しかったので、懲りずに500mmレンズに付け替え、再度居残りのノビタキを狙います。
数回場所替えして何とか換羽を終えたノビタキを押さえましたが、納得のいく写真は撮れずじまい。少し寂しい夏鳥の撮り納めになってしまいました。
今月も下旬になれば池や湖に鴨たちも渡って来るでしょう。
それまではまた暫く閑鳥期をのんびりと過ごします。
※画像は野鳥のみ80%トリミング、全てRAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF500mm F4 IS USM(×1.4エクステンダー使用)、Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
綿毛になったヒヨドリバナ。
ノコンギクだけはまだ花を付けているものが多く残っていました。それでも少し色褪せたかな。
遊歩道を辿って行くと突然岩陰の叢からホオアカらしき幼鳥の群れが飛び出して岩の上に止まりました。直後に向かいからハイカーが現れ、惜しくも飛ばれてしまいましたが、鳥の少ないこの時期、貴重な出会いでした。
草原もすっかり秋色です。
ススキの原をゆくハイカー。どこか寂しさを感じる風景です。
オヤマボクチの花も終わりましたね。
リンドウだけはアメジストの花を枯れ色の中に輝かせていました。
羽の綺麗なクジャクチョウ。秋型かな。
こちらはキタテハ。ノコンギクとの補色関係が羽色を引き立てます。
探鳥地に戻って何ヶ所か移動したのち、偶然近くに来たノビタキのオスを近距離で。
いつもの探鳥地に戻り少し粘って幼鳥らしきノビタキを撮影して帰途につきました。
盛んに羽繕いする姿がかわいいです。また来年どこか出会えるといいね。