1月18日の大雪で、20日に予定していた「自然ガイドと登る山・御坂黒岳」の山行が一週間延期になり、これ幸いと自宅周辺の除雪などで大わらわの日々を過ごしていたところ、ふとある嫌な予感が頭をよぎる。
「延期はしたものの黒岳の予定コース、トレース付いているんだろうか?」
これは現場検証の必要あり、ということで急遽御坂トンネルへ向かう。
トンネル出口の駐車スペースはかろうじて数台は入った形跡もあり、何とか停められた。
そこから旧御坂峠まではトレースが直上しているので、峠経由で山頂へは少なくとも数人は入っていると予想する。
すぐ先の南尾根分岐から板取沢へのルートは案の定ノントレース。
「やっぱり来て良かったな」と一人つぶやき、早速ラッセルを開始する。
積雪は30cmぐらいだが表面がバリンバリンの最中雪。
歩きづらいこと甚だしいが、ここまでくれば覚悟を決めよう。
所々に現れる丸太階段は踏み段が雪に埋もれてわからず足を取られるので、結局前回無雪の下見では2時間弱で達した南尾根分岐まで3時間を要した。
南尾根も踏まれておらず、仕方なくそこから尾根伝いにしばらく登り、トレースを付ける。
出発が遅れたので核心の急登手前で引き返し、トレースをダブルにして下山した。
その日は登山口でいきなり出会ったカモシカが唯一のパートナー。
彼はどこまでも寡黙であった。
遭遇。
逃げるんだ。
こんな足跡。
おや?今度はこちらね。
時には膝までのラッセル。
来し方。
行く末。
展望地から。
一風堂なる麺を食す。