2月中旬にオシドリの撮影に行ってきたことは既に書きましたが、そんな遠征をしなくとも実は地元にもたくさんのオシドリ達がいることもその際書きました。
自宅から車で10分ほどのところに地域の水源にもなっているダム湖があり、そこに冬季沢山のオシドリが集まります。
多くのダム湖でオシドリが集団越冬することは知られていますが、この地元のダム湖ほど多くのオシドリ達が集結することは珍しいかもしれません。
無論全てのダム湖のデータがある訳ではありませんので、あくまで印象です。
このダム湖のオシドリはかなり有名なようで、様々なメディアやサイトにも取り上げられていますが、さりとてバーダー群がるということはないようです。
何故か。
それは単に必要最低限の解像が得られる距離で被写体を捉えられないから、ということなんでしょう。
筆者も同様なイメージで、先入観からこれまでこの場所は敬遠してきました。
オシドリそのものは憧れの鳥で、実際にこの目で見たのは十数年前、やはり近所の溜池の側を車で通りかかった際、池の奥に数十羽のオシドリが群れて浮かんでいるのを車窓から確認したことと、一昨年野鳥関連サイトの投稿から目星をつけて、あるダム湖を訪れた時と先日の設楽町の3回のみ。
最初の時はそもそも撮影することなど全く頭にない時期でしたので、ただその数の多さに驚いた印象しかありません。
今回地元のダム湖へ行ってみる気になったのは撮影が主眼ではなく、あくまでウォーキングコースとしてダム湖畔に沿って作られた道路を利用するのが目的でした。
当地も3月に入ってから降雪が続き、自宅周辺にはそれなりの積雪があるので、運動不足解消のウォーキング&バードウォッチングにはいいコンディションではありません。
そこで標高もだいぶ下がり、高低差も少なく、日差しが届く南斜面に沿ったダム湖畔の道路に目をつけた訳です。
ここなら雪もすぐに解けます。
今回初めてこの道路を利用して驚いたのは当初予想していたよりも冬鳥が少ないこと。そしてオシドリだけは異常に多いこと。
あくまで野鳥写真の被写体として成り立つ距離にいる訳ではありませんが、その数の多さには感動すら覚えるほどでした。
無理は承知で三日ほど通ってみましたが、不守備に終わった撮影はさておき、その生態も含めオシドリの素晴らしさを改めて実感した撮影行となりました。
それにしてもこの数のオシドリ、夏はどこに居るんでしょうね。
※画像は表記のあるもの以外のものは全てノートリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF500mm F4 IS USM(×1.4エクステンダー使用)
道路から最も遠い距離にたむろすオシドリの群れ。撮影距離160mほど(地形図から推測)。500mm+×1.4エクステンダー+APS-C、換算1,120mmでこの大きさ。解像には程遠い。現在最大射程を誇るCanon RF1200mm F8+×2エクステンダーならかろうじて狙えるのかな?
こちらは距離140mぐらい。光線の加減か背景の立体感のせいか、多少解像感が増しているように見えます。
その50%トリミング画像。現像ソフトのノイズ除去機能を使っていますが、結構見られますね。左手前に浮かんでいるのはマガモのメスのようです。このダム湖には他にマガモ、カワウ、カルガモが少数ながら確認できました。
こちらもほぼ等距離です。この画面だけでも13羽カウントできます。
50%トリミング画像。解像感はやはり光線の加減が大きいようです。オスのイチョウ羽が目立ちます。
これも同じぐらいの距離なんでしょうかね。ここは上流の谷間なので直射日光が差さず、色が正確に出ています。
50%トリミング。見下ろしなので水面の波模様が綺麗です。とにかく神経質でこちらの気配がすると一斉に飛ばれてしまうので、この写真も手前斜面に生える木々の梢の合間の狭い空間からようやく撮ったものです。
今回道端で遊んでくれたのはカヤクグリ。この鳥だけは毎回見かけました。他にはコゲラ、ガビチョウ、ツグミ、ジョウビタキなど見かけましたが撮れず。
ダンコウバイが花を綻ばせ始めていました。春告げ花です。
オシドリの飛翔。驚かすつもりはなかったのですが、流木止めのブイに止まっていたカワウを撮ろうとしたら、驚いたのか一斉に飛び立ち、それにつられてこちらからは見えない岩陰にいたオシドリの群れまでが飛び立ったという状況でした。
その50%トリミング。手持ちでしたが、意外にフォーカスが合いました。
飛び去り。
50%トリミング。こちらもまずまず追ってくれました。飛んだ姿はやはりカモですね。