漫然と見ていては見えてこないものがあるのはどんな世界でも同じですが、野鳥の世界も全く同様だという気がします。
コムクドリという鳥が意識に上ったのは昨年の7月、山麓の放牧地を横断するトレイルを歩いていた時に比較的大きな群れに出会ったのがきっかけで、その姿を覚えることに。
特にオスはアイボリーの頭部と褐色の頬、背から雨覆にかけての濃紫色、風切羽根と尾羽のメタリックグリーンが大変美しく、印象に残りました。
それまで目に留まったことが無かった訳ではないと思いますが、夏鳥でもあり、またこれまで標高1,000mを超えるエリアでは数も少なかったのかもしれません。
あるいはここ数年の急激な気候変動の影響から生息エリアが拡大したということも考えられます。
いずれにせよ今年に入ってからは頻繁んに目にし、5月には事務所周辺でもつがいを確認しています。
但し警戒心も強く、これまで何とか撮影できたのは昨年の群れと南佐久の高原野菜畑脇の農道で見かけた個体のみでしたが、接近撮影できたものは無し。
ようやく今回営巣中のオスを捉えることができました。
撮影距離は5〜6m。晴天下という絶好の状況でしたが、医療施設の駐車場の柵にとまるというシチュエーションのみ若干減点。
施設の雨樋と屋根の隙間に営巣しているようでしたので、テリトリー監視ということでしょうか。
直近で撮影できたので文句は言えませんね。
駐車場のまだできたばかりの鉄柵にとまるコムクドリのオス。残念だがこの位置からはシックな羽の色は見えない。
※画像は70%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
鉄柵の白い塗装がレフ板の役割をして腹面も明るく写っている。片足立ちの気品ある姿。
※画像は70%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
メスを呼ぶためか時折鳴いていた。口を開けた表情がかわいい。時折この柵にとまることがあったが、ほとんどはオスメス連れ立って巣材の確保に飛び回っていた。
※画像は70%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
これが昨年7月に撮影した群れ。撮影距離は50m前後あり、300mm単焦点でもこの解像感。
※画像は70%トリミング、JPEG撮って出し
使用機材:PENTAX K-3 + PENTAX-DA★300mmF4ED SDM
この日は小雨、多少風もあったが、静かに接近しようとしたら一斉に飛び立って行ってしまった。
※画像はノートリミング、JPEGトーン調整済み
使用機材:PENTAX K-3 + PENTAX-DA★300mmF4ED SDM