標高1200mの自宅近くでも緑が一層濃くなってきました。
もはや新緑とは言えない度合いです。
それでも遠く聳える北岳の山腹にはゼブラ模様の残雪がはっきりと刻印され、彩度の高い緑とのコントラストが最高にきれいな5月終盤。
大気も湿り気を帯びて、そよぐ風が一層心地よい至福の季節です。
コロナに関しては首都圏での緊急事態宣言も解除され、経済活動の再開も報じられるようになりましたが、依然人々の警戒感が衰えない中では人の流れが元に戻るのはかなり先になりそうです。
今夏は南アルプスの山小屋は一部を除いてほぼ休業が決まり、北アルプスでも営業再開がなされたとしても「新しい生活様式」を実践するとなると、宿泊山行は敬遠したいところです。
結局ガイド活動が例年通りに戻るのは難しいでしょうね。
春山シーズンに備え、レンタル用のアイゼンを新規購入したのですが、贔屓のアウトドアショップに引き取りに行く前に自粛生活に入ってしまったので仕方なく宅配してもらいました。
無論今シーズンの出番はありません。
今回購入したのは「グリベル エアーテック ニュークラシック」。
「ツアッケ」と呼ばれる爪が比較的短いので、初心者でも雪面やゲーターに引っ掛けにくく、「下駄を履いた感」が抑えられるのでレンタル用には使いやすいモデルです。
同じエアーテックシリーズの「ニューマチック」の方が靴へのフィット感(固定度)は高いのですが、冬靴かそれに準じる踵にコバのある靴でないと装着できなので、この汎用タイプを選びました。
ただし残雪期の天狗岳や硫黄岳の場合、積雪の度合いによっては6本爪アイゼンでも十分に対応可能なので、オーバースペックにならないように使用状況を選ばないといけません。
自分の靴の踏みつけやゲーターへの引っ掛け、それに伴う怪我なども意外に多いので爪の先端の鋭い10本〜12本アイゼンの場合、慣れるまではかなり神経を使う必要があります。
コロナの行方は未だ見当もつきませんが、来季はきっと活躍してくれることを信じましょう。
イメージカラーの黄色い箱に入っています。
今回は2セットを購入。
なかなか精悍な印象ですね。
この二番目と三番目の爪が一体となり、四番目の爪の形状が変わっているのがエアーテックの特徴です。
ヒール部分もプラスチックハーネスになっているので、全ての靴に合わせられます。