ここ数日はオオルリ狙いで近くの渓流に出かける日々です。
今年こそ幸せの「青い鳥」をしっかり撮り残そうと身構えていたのですが、5月のさえずりの時期には諸事情であまり出かけられず、時期を逸してしまいました。
幸せはそう簡単には手に入らないようです。
6月に入れば営巣期となり、どの鳥もナーバスになっていて画になる場所に姿を見せることも稀です。
それでも昨年同時期に何度か姿を確認した場所に通うこと数日。
何度かあったチャンスはことごとく逸して、遠かったり、暗かったり、目の高さで距離10mぐらいにいたオスの個体はこちらが気づかず、近づき過ぎて飛ばれてしまったりでモヤモヤも蓄積するばかり。
そしてようやく昨日チャンスが回ってきました。
平日ですが、かなり遅出だったのでそれなりに人も多く、諦めつつもいつもの場所で待つこと30分。上空監視ばかりしていた視界の隅を二羽の鳥が低空で近くの茂みに飛び込みました。
色からオオルリの番(つがい)と判断。またしても外したかとがっかりしたのもつかの間、茂みからオスが現れ8mぐらい先の石の上に止まりました。
もう連写するしかありません。
いつものF9、ISOオートで撮った後はF10に絞り、残りを連写、途中でオスは飛び去り、その後メスが現れ交代。本当にラッキーな瞬間でした。
しばらく待つと今度はメスが対岸に現れしきりに羽繕いを始めました。
木陰の枝に止まっているので暗い上に距離もあり、写真は全滅でしたが、今度は流れの中の石に降りて水浴びを始めました。
何かのブログに営巣期のメスは体の清潔を保つために毎日水浴びを欠かさない、と読んだ記憶がありますが、まさにそのシーンを垣間見た気がしました。
ただ今回惜しむらくはオスの顔に合わせたフォーカスが微妙にずれているものが多かったこと。目を狙いすぎたせいか、顔の黒が立体感を失わせ正確な合焦を妨げた気がします。
こういった現象は早朝などほどほど光量がある環境でも日陰に入っている被写体で羽毛が滑らかな鳥の場合にも見られます。
もう少し腕を磨かないといけませんね。
突然現れたオス。腰のあたりが萎縮したウツギの葉で隠れているのが惜しい。
※画像は80%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
上の写真を顔の部分だけピクセル等倍で切り出したもの。光量は十分にあるように感じたが、EOS 7D Mark II + EF100-400mm F4.5-5.6の組み合わせだと8m離れると羽毛の解像は諦めざるを得ない。顔周りは元画像では黒つぶれなので、RAW現像でトーンの持ち上げとシャープネス調整を行なっている。ノイズも更にひどかったがそれなりに補正している。
それにしても美しく精悍な顔だ。
頭頂から続く後頭部の羽がオールバックのように見える。EOS 7D Mark IIは画質はともかくAF性能はいい筈だが途中かなり迷うシーンもあった。そのため撮り逃がしたカット多数。
※画像は80%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
オスに続いて現れたメス。こちらの方が全身を見せてくれた。
※画像は80%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
メスの水浴び。ひたひたに水をかぶる石に止まり。
※画像は70%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
上体を水に浸ける。この時瞬膜は閉じている。
※画像は70%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM
その後は盛んに水浴びを繰り返した。
※画像は70%トリミング、RAW現像済み
使用機材:Canon EOS 7D Mark II + Canon EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM