猛暑が続きます。
猛暑といっても、ここ標高1260mの山麓では気温30℃まで上がることは稀ですが、それにしても日中の日差しはかなり厳しく、長時間の外作業は危険を感じるほど。それも連日となるとかなり体にこたえます。
先日所用で甲府まで出かけた折には車載の温度計で外気温40℃が表示されました。
エアコンの効いた車内から出た途端に押し寄せる熱風。
まさに逃げ場のない天然サウナで蒸されている気分でした。
そんなわけで野鳥撮影も含め野外での活動は控えていたのですが、一昨日6時間ほど制約のない時間が取れたので、思い切ってトレッキングに出かけてきました。
なんと昨年11月以来です。
今年は4月以降諸事情により自由に出かけられない日々が続き、探鳥のために少し歩くくらいで、足にも体力にも自信がないということで、目的地は北八ヶ岳の亜高山にある「みどり池」。片道2時間弱の足慣らしにはちょうどいいコースです。
この日は幸い晴天でありながら比較的湿度が低かったのでそれほど汗をかかされることもなく、まずまず順調に歩けました。
ただし脚力の衰えは情けないくらいで、特に左足の大腿筋がすぐに音を上げ、下山するまで踏ん張りに不安を感じるぐらい。
これからは最低週一回は歩かないといけないですね。
トレッキングとは言いながら、みどり池池畔の「しらびそ小屋」に来る野鳥たちの撮影も目的の一つなので、7DmarkⅡ+EF100-400mmと風景撮影用にPENTAX K3+DA16-85mmを持ったので、ザックもまずまずの重量になりました。
さすがに三脚は諦め、風景用には一脚で我慢することにして、7DmarkⅡ+EF100-400mmはキャプチャークリップでショルダーベルトに固定。
PENTAX K3+DA16-85mmはそのままザックに入れてあとは基本装備と行動食、2リットルのスポーツドリンクをハイドレーションシステムで携帯すれば準備完了です。
さすがに夏の花も終わっていて、秋の花はまだこれからという端境期。
それでも登山道の周囲の亜高山の森はその奥深さも植生の多様さも吹き抜ける風も全てが心地よく感じます。
倒木を覆う苔や地衣、給餌に忙しいルリビタキのファミリーなどを徒然に撮りながら、これまでになくのんびりと歩を進めて6年振りのみどり池に到着しました。
しらびそ小屋は定休日とのことでひっそりと静まり返っていました。
幸い登山者の姿もなく、小休止の後撮影準備。
まずはちょうど餌台に来ていたウソのペアを撮影しました。
そこへ森の奥からニホンリスがやってきてちょうどいい被写体に。
そうこうするうちに登山パーティーが降りてきて小屋前のベンチを占領したのを機に風景撮影に切り替えました。
この日は大気も比較的クリアで、PLを使えば背景の天狗岳もまずまず色が出たのはいいのですが、その分前景のコントラストが強く出過ぎて写真的には今ひとつということでしょうか。
時間の許す限り本沢温泉方面にも足を伸ばし、すっかり花の終わったクリンソウの群生地や湿地の苔、トロッコ軌道の名残などを撮って帰途につきました。
登山道脇のシラビソかオオシラビソの大木。亜高山の森に来た実感が湧く。
こまどり沢の標識もだいぶ色褪せた。
フジノマンネングサも木漏れ日を受けて美しい。
幼鳥に給餌するために盛んに飛び回っていたルリビタキのメス。こちらが少々邪魔だったようだ。
苔むした倒木を木漏れ日が照らす。
みどり池手前の登山道も懐かしい。
6年振りのみどり池。天狗岳が見えて良かったけれど...。
しらびそ小屋の餌台に来たウソのメス。オスとペアで訪問中でした。
ニホンリスも常連のようですね。
赤茶けた川底に差し込む日差し。
水面の倒木。ここに座って足を冷やせたら...。
木道も新しくなっていた。
湿地に群生するホソバミズゴケ。
クリンソウは実になっている。
それでも葉だけは茂っていた。
トロッコ軌道の名残り。芥川龍之介を思い出すね。
みどり池の午後。帰途に撮りました。